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札幌に戻ろうかなぁ・・・(続)メモ帳
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十川信介教授最終講義「文学者の手紙について」
大学時代、それはそれは恵まれた環境にあった。先生方も、学生の仲間達も・・・本当にステキな時間を過ごせた。あまりに居心地が良くて、その思い出から未だに抜け出せない程に・・・。
凄く好きだった先生の一人である、文学部の十川信介教授が今年度で定年退職となり、先生の最終講義が今日行われ、出席してきた。 先生の授業は、4年のときに日本文学講義を受けた。近代小説と異界についての講義で、居眠りをしながら(この授業に限らないが)、ノートも取らず、ただぼんやりと講義を聴いていた。先生の、時折斜め上を向いて、そしてうなずきながら淡々と話す姿が何だか好きだった。 その授業の初講日に、先生は、履修登録の関係で、日文科以外の学生は手を挙げてとおっしゃり、数人の学生が手を挙げた。そして学科を聞かれると、「哲学科です」とか、「女子大です」とかと学生が答えていき、最後に、後ろの方に座っていた自分の番が来た。 先生 「君は?」 自分 「数学科です。」 先生 「・・・」 自分 「理学部数学科です。」 先生 「僕は、これからこの授業でいかに科学技術が日本を駄目にしてきたのかを話すんだ。」 学生から笑いが起こった。 そして最終日、成績評価の期日の関係で、先生はまた日文科以外の学生に手を挙げさせた。初講日よりは少なくなった挙手した学生は、それぞれ学科、学年を言った。そして最後に後ろにいた自分の番。 先生 「君は?」 自分 「数学科の4年です。」 先生 「数学科・・・僕が学生のとき、湯川さん(十川先生は京大出身だから、湯川秀樹のことだろう)から、数学も文学もつきつめると結局は同じなんだと言う話しを聞いた・・・。」 凄く、凄く嬉しかった。先生は何気なくおっしゃったのかも知れない。もしかしたら、いつも居眠りしていた数学科生の存在を覚えていて下さり、それに対するメーセージがほんの少しでも含まれていたのかも知れない。先生がそのとき何を思っておっしゃったかは分からないが、でも、自分にとっては、今でも(時間が経った今の方が)心に残る思い出である。
by jinguumae
| 2007-01-20 20:55
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